中国に対して特別な思いはなく、そして訪れる機会もなかったジャグラーである著者が、SNSで偶然目にした「ダーリー・フロウフェスト Dali Flow Fest」というジャグリングフェスティバルの告知に興味を惹かれ、中国・大理(ダーリー)を訪れることを決意する。道中さんざんな目に合いながらも、昆明を経由して大理へと至る。中国政府からの理不尽な仕打ちにめげず、手作りでフェスを企画した主催者の思い。主催者と参加者の役割を超えて運営される会場のあたたかさ。古城(グーチャン/旧市街)で出会った茶屋を営む青年が煎れるお茶の味と、ゆったりとしたお茶の時間。フェスで出会った友人シューと、その家族からの手厚い饗し。
「中国では優しさを見た」
彼とともに旅をしてきた読者は、著者が最後に綴る素直な一文に、おもわず目頭が熱くなるだろう。
2022年に発行した『ジャグラーのぼうけん vol.1』の著者が3年の月日を経てようやく綴る、待望の旅行記。